2021年4月1日に将棋連盟HPより発表会がありました。
「2020年度将棋大賞受賞者」(第48回)
将棋界では毎年度末に、その年に活躍した方を発表しています。
今年はなんといっても藤井聡太二冠が大活躍でした。
- 最年少タイトル挑戦
- 最年少タイトル獲得
- 王位、棋聖の二冠獲得
- 年間勝率8割超え(史上初)
- 朝日杯、銀河戦 優勝
凄まじい活躍でしたね。
そこで振り飛車党の私としては、振り飛車党に絞った「2020年度将棋大賞」を決めたいと思います。
以下、独断と偏見により決めましたので、ご了承くださいませ。
2020年度「振り飛車限定」将棋大賞受賞者(第一回)
振り飛車党限定の将棋大賞では、以下の賞に限定して発表したいと思います。
それでは順に発表していきます。
皆さんも予想しながら、見てみてください。
最優秀棋士賞
最優秀棋士賞って何ですか?
まさに今年度最も活躍した方に贈られる名誉ある賞です!
ちなみに今年は藤井聡太二冠が初めて受賞されました。
当賞は振り飛車限定なので、藤井二冠は除外させていただきます。
【最優秀棋士賞】
久保 利明九段
今年度から順位戦ではB級1組になったものの、各棋戦で満遍なく活躍された印象がありました。
特に王座戦ではタイトル挑戦まで進み、永瀬王座と熱戦を繰り広げました。
(惜しくも2勝3敗で獲得ならず)
その他、棋聖戦は決勝トーナメント入り、竜王戦では1組で今現在も勝ち進んでおります。
常に振り飛車党のリーダーとして棋界を引っ張り、実績を残し続けていることを評価しました。
2021年度もタイトル奪取、A級復帰などを期待したいですね。
▼久保 利明九段のおすすめ書籍
優秀棋士賞
ってことは、優秀棋士賞もすごく活躍した棋士ってことですか?
正解~~~!!
【優秀棋士賞】
菅井 竜也八段
今年度の振り飛車党として唯一の順位戦A級入りを決め、さらに見事残留。
A級対局の豊島竜王戦では、粘りに粘って勝利をもぎ取った瞬間は、
私も感動したのを覚えております。
棋聖戦でも決勝トーナメント入りしており、21年度の活躍も期待できます。
21年度には是非、A級順位戦で勝ちまくり名人への挑戦権&獲得を願っております。
▼菅井 竜也八段のおすすめ書籍
敢闘賞
敢闘賞?かんとうしょう??
これは何ですか?
分かりやすく言うと
1番 最優秀棋士
2番 優秀棋士
3番 敢闘賞
って感じに考えてればokです!
なるほど!!
呼び方が変わったから、ちょっと戸惑いましたぁ笑
【敢闘賞】
高崎 一生 七段
今年度は度々、個人成績でトップ争いをしていました。(勝率、連勝記録など)
そして順位戦C級1組では、なんと全勝で昇級を果たすなど、
振り飛車党の快進撃の一端を担ってくれました。
王座戦も決勝トーナメントに残っており、これからますます高崎七段に注目が集まることでしょう。
21年度の順位戦B級2組は振り飛車党が多いので、その中でも活躍してほしいですね。
▼高崎 一生七段のおすすめ書籍
新人賞
これはそのまま若い棋士で活躍した者に贈る賞だよ~!
さすがに分かりますよぉ~~笑
【新人賞】
西田 拓也五段
藤井聡太二冠が奇跡的な大逆転優勝を収めて話題になった朝日杯で、
なんと準決勝まで進んだのがこの西田五段でした。
惜しくも三浦九段に敗れたものの、全棋士参加の注目度も高い棋戦で、
準決勝まで進んだのは素晴らしい事です。
そして王座戦でも、A級棋士である糸谷八段を破るなど、
見事二次予選を突破し決勝トーナメント入りしています。
20代の振り飛車棋士として、21年度はさらなる活躍を期待しています。
升田幸三賞
これは…そもそもなんて読むんですか?
そして何の賞なんですか??
これは「ますだ こうぞう賞」と読みます。
今までにない新しい指し手「新手」だったり、新しい戦法を生み出した棋士に贈られるとても名誉ある賞なんです!
常識に問わられることなく、新境地を開拓した者として称えられるのです!
それはすごいですねぇ~!!
「ますだ こうぞう」って名前みたいですね。
芥川賞みたいな感じですか?
賞の内容は違いますが、人の名前ってところは合っています。
「新手」に一生を捧げた升田 幸三 (実力制第四代名人)さんにちなんだ賞です。
升田幸三さんはあの羽生さんが尊敬するほどの伝説の棋士です。
それは失礼しました…笑
スゴイ賞だってことはわかりました!
あとでウィキペディアで調べてみま~す!
【升田幸三賞】
大橋貴洸六段 (耀龍四間飛車)
こちらは「2020年度将棋大賞受賞者」(第48回)と同様の受賞となります。
まさに振り飛車の基本中の基本である四間飛車に、更なる可能性を持たらした戦法
「耀龍四間飛車」(ようりゅうしけんびしゃ)。
棋界でも斬新な指し手を繰り出すことで有名な、大橋六段が考案されました。
2021年度現在でも、多くの振り飛車党が実戦で指されています。
今後もこの戦法は対策と新手を繰り返し、どんどん広がりをみせていきそうですね。
名局賞
これは、、、
アカデミー賞でいう「作品賞」みたいなことですか?
そう!まさにそう!!
【名局賞】
第68期王座戦五番勝負 第4局
久保 利明九段 vs 永瀬 拓矢王座
終盤の入り口まで劣勢だった振り飛車側(久保九段)が、驚異的な粘りで一進一退の攻防戦に。
棋界一粘り強い!?とも言われる永瀬王座に負けじと、捌きのアーティストならぬ
「粘りのアーティスト」として久保九段が怪しい手を連発しました。
そしてとうとう局面をひっくり返し、大逆転勝利を収めました。
200手を超える大激戦でした。
タイトル戦ということもあり、この一局を名局賞に挙げたいと思います。
将棋対局速報▲久保利明九段ー△永瀬拓矢王座 第68期王座戦五番勝負 第4局[四間飛車]
https://www.youtube.com/watch?v=fHPSlRse1pY&t=782s
まとめ
2020年度「振り飛車限定」将棋大賞受賞者(第一回)
【最優秀棋士賞】
久保 利明九段
→ 王座戦タイトル挑戦、竜王戦タイトル挑戦に期待したい!
【優秀棋士賞】
菅井 竜也八段
→ 名人挑戦を期待せずにはいられない!!
【敢闘賞】
高崎 一生七段
→ 2年連続順位戦全勝、王座戦タイトル挑戦に期待したい!
【新人賞】
西田 拓也五段
→ 順位戦昇級やタイトル戦決勝トーナメントで活躍してほしいです!
【升田幸三賞】
大橋 貴洸六段 (耀龍四間飛車)
→ 飽くなき追及心で、今後も新手を発見してください!
【名局賞】
第68期王座戦五番勝負 第4局
久保 利明九段 vs 永瀬 拓矢王座
→ 名局製造機のお二人には、また素晴らしい対局を期待しています!
以上となりました。
皆さんには2020年度はどのように映りましたか?
2021年度も既に多くの名局が生まれております。
振り飛車党の棋士がタイトルを獲得することを願いながら、今年も一年将棋界を楽しみたいと思います。
コメント