◆自己紹介
プロフィールより抜粋
35歳から将棋に目覚める。
将棋ウォーズを2年半で30級~二段に昇格。(棋神使用なし)
日々、将棋を指している内に将棋界に猛烈な興味と関心を寄せる。
現在では将棋系Youtuberの観覧やあらゆる棋戦を観戦している。
好きな戦法:升田式石田流/ゴキゲン中飛車
藤井聡太二冠や羽生善治永世七冠などにより、空前の将棋ブームとなりました。
昼の情報番組などでも取り扱われ、今まで目に触れてこなかった方にまで将棋が普及しています。
しかし将棋を覚えて、人並みに指せるようになったり、対局を観戦して楽しめるようになるまでってなかなか難しいですよね?
前回の記事では「何から始めていいかわからない」初心者の方の悩みにお答えして、「ルールを覚えて対局出来るようになるまでの手順」について書きましたので、是非見てみてください。
そして今回は続きとして、もう少しちゃんと指せるようになるためのステップをお伝えします。
これで今までより、プロ棋士の対局が楽しく観られるようになったり、対局がもっと楽しく感じると思います。
初心者が上達するまでの手順
- 対局して勝つ感覚を覚えよう
- 細かいルールを再確認しよう
- 戦法・戦型を覚えよう
- 将棋用語を覚えよう
- 次の一手をやってみよう
対局して勝つ感覚を覚えよう
前回の①でコンピューター相手に、対局を実際にやってみましょうとお伝えしました。
その延長戦になります。少しだけ感覚を変えて対局してみてください。
ポイントは「寄せ」です。
「寄せ」とは、相手の王将を討ち取るために、退路を封鎖していく駒組みです。
どのように相手の王将を寄せていけばよいか、考えながら指してみてください。
対局の流れを、凄く簡単に説明すると、、、
序盤 → 中盤 → 終盤 → 寄せ → 詰将棋という流れになります。
この寄せの部分を、なんとなくで良いので意識してコンピューターに勝ちを量産していきましょう。
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細かいルールを再確認しよう
人と対戦する前に、重要なことがあります。
それは「細かいルールまで正しく覚える」ことです。
実は将棋には細かいルールが結構あります。
一番代表的なのは「二歩」です。
縦の同列に歩を二枚置いてはいけません。
通常の対局でやってしまったら、たとえ優勢でも反則負けになってしまいます。
このように反則をしてしまった場合、将棋には「待った」がありません。
即負けになってしまいます。
ゲームなどでは、反則が出来ないようになっているものが多いのですが、ゲーム機能に頼らずしっかりと覚えていきましょう。
そのほうがプロの対局を観ても「なぜ?」が格段に減って、より楽しく観戦できます。
反則とその他のルールは、以下のようになります。
反則
二歩:
縦の同列に歩を二枚
打ち歩詰め:
詰みの最後に歩を打つこと(盤上の歩で詰めは有効)
王手放置:
自分が王手されてることに気づかず、王を守る手を指さなかった場合(王将が獲られて負け!)
動けないところに駒を進める:
例えば歩が後ろに下がるなど…。
二手指し:
交互に指さなければならないのに、2手連続指してしまうこと
※行き所のないところに駒を打つ:
歩、香、桂馬でたまに発生します。
※連続王手の千日手:
何回も同じ手で王手をした場合
(※は、あまり出てこないのでまだ覚えなくても良いかもです。)
特殊ルール
千日手:
同じ局面が4回以上続いてしまった場合、先手と後手を入れ替えて最初からやり直しになります。
持将棋:
どちらの王将も詰みそうにないと判断した場合、先手と後手を入れ替えて最初からやり直しになります。(点数計算アリ。※まだ覚えなくてよし)
戦法・戦型を覚えよう
将棋の戦法・戦型で知っているものはありますか?
簡単に言うと、コマの配置による作戦です。
サッカーのフォーメーション3-4-3、バスケットのゾーンプレスなどと一緒です。
将棋にはいくつもの「戦法、戦型」があります。
まず代表的なものは「居飛車」「振り飛車」です。
これは攻めの最強駒である飛車を、どこの列で使うかで決まります。
居飛車
①で説明しましたが、将棋は開始時の駒の並べ方が決まっています。
よって開始時は、必ず飛車は自分の右側にあります。
その場所を起点に指していくことを「居飛車」と言います。
居飛車は現代将棋では、王道中の王道です。
おおよそ8割のプロ棋士が居飛車で指します。
代表的な棋士は、羽生善治永世七冠、渡辺明名人、藤井聡太二冠などです。
2020年現在では、プロ棋士のタイトルが8つあるのですが、全て居飛車を得意とする棋士が、タイトルを持っています。
振り飛車
こちらは居飛車とは真逆で、飛車を自分の右側ではなく、真ん中または左側で使う事を「振り飛車」といいます。
飛車の置き場所によって呼び名が変わり、中飛車、四間飛車、三間飛車、向かい飛車などがあります。
振り飛車はアマチュア、女流棋士にとても人気があります。
私の見解ですが、おそらく将棋界の偉人である大山康晴永世五冠や升田幸三第四代名人が、振り飛車で一時代を築いたからだと思います。
※野球界の長嶋さん、サッカー界の釜本さんのような、将棋界の偉大な方たちです。
現役の代表的な棋士は、久保利明九段、藤井猛九段、鈴木大介九段、菅井竜也八段です。
(全員元タイトル獲得者)
久保利明九段や菅井竜也八段は、今後も沢山のタイトル戦に絡んでくると思います。
また女流棋士の現四冠保持している里見香奈四冠も振り飛車です。
さらに若手のプロ棋士でも強豪の方が出てきています。
このように、まず大きく分けるとまず2種に分かれてきます。
そしてまた、王将の守るための構えの名称が沢山あります。
居飛車 :矢倉、雁木、船囲い、カニ囲い、etc…
振り飛車:美濃囲い、金無双、etc…
両方 :穴熊、銀冠、中住まい、etc…
などなど、沢山ありますので、少しずつ覚えていきましょう。
覚えるとプロ棋士の対局を観ても、とても見ごたえを感じられると思います。
(スポーツもフォーメーションとかわかると、さらに楽しいですよね!)
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将棋用語を覚えよう
上記の説明でも既に沢山出てきていますが、将棋特有の用語があります。
上に出てきた「詰め」や「寄せ」もそうです。
よく対局を観戦していて、出てくる言葉をまとめてみました。
詰めろ :何も対処しなければ、次の王手から詰んでしまいますという意味
味がいい:スッキリした気持ちのいい指し手
筋(すじ) :必ずやっておきたい指し手
第一感 :パッと見た感じの良さそうな指し手
定跡 :今まで何度も指されていて、決まっている展開、流れ
力戦 :定跡から外れた前例のない展開、流れ
※上記の説明はあくまで私個人の見解です。
これを覚えていれば、解説のプロ棋士が話している会話が、とても面白くなりますので、是非覚えてみてください。
次の一手をやってみよう
将棋をもう少し上達させたい方は、詰将棋と「次の一手」を読むと良いです。
次の一手は、作られた詰将棋とは違い、対局中の一場面を切り取って、次の一手でどんな手を指すべきか?を考えてみて、著書の方に教えてもらう問題集です。
詰将棋のゲーム感覚とは違い、しっかり将棋の対局感を味わえるので、本を読んでいるのに指しているみたいな気持ちになります。
始めは答えが選択制になっているものが、読みやすいと思うので紹介しておきます。
▼読みやすい将棋初心者用のおすすめブック
次の一手書籍を一冊読んだら、おそらくアマチュア1桁級(9~5級)にはすぐなれると思います。
ちなみに同じ本を何回も読むのもおすすめします。
沢山の問題を解いていると、上記に出ている「味がいい手」「筋」がすごく身に付いてきます。
以上が「初心者が上達するまでの手順」の5つです。
ちなみに上記は、上達だけが目的ではなく、プロ棋士の対局を観るとき、もっと楽しめるようになるためにお伝えしている面もあります。
その為、プロ棋士が記述している書籍などの上達方法とは異なるかもしません。
しかし、私の経験からすると楽しく観て、楽しく指して、自分のペースで知識を入れていくのが一番長続きします。
是非、ずっとこれからも将棋を好きのまま、沢山の棋戦を観戦し、沢山の方と対局を楽しみましょう。
まとめ
- 対局して勝つ感覚を覚えよう
- 細かいルールを再確認しよう
- 戦法・戦型を覚えよう
- 将棋用語を覚えよう
- 次の一手をやってみよう
▼読みやすい将棋初心者用のおすすめブックのまとめ
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